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職人魂

社長顔2のコピー

職人さんといわれる職業は正直華やかなものではありません。


どちらかと言えば裏方、日々埃にまぎれて黙々と作業をしている印象があります。


仕事が「きつい(Kitsui)」「汚い(Kitanai)」「危険(Kiken)」を意味する3Kも含む感覚もあってか、なかなか就職希望される方も少ないようです。

しかし私は「職人」と「作業者」とは全く違うと考えています。


仕事を時間で割り切るような発想や、手っ取り早く稼ぐ手段と考えている方の携わった仕事は、技術レベルが低いと決め付けているのではありませんが、私にはどこか次の工程への思いやりや安心感が伝わってきません。


‘あ~この人は仕事好きなんだなぁ!‘とか、


‘使う側の立場を理解してくれているなぁ~。‘


など、結構敏感に伝わるものです。

「寝ても覚めても・・・」この感覚を持ち合わせたスペシャリストの方を、私は尊敬の意味を込めて「職人さん」という「称号」で呼びたい。

両者の差が顕著に表れるのが意識の高さです。


作業者と職人に『今の問題点は?』と尋ねると、


作業者は「はい、問題ありません。上手く出来ています。」
と良い印象を与えようと答えるのに対して、


職人さんは、「まだあかん!まだあかん!」
と納得できるものが一つも無いと言います。


文字にすると真逆な意味なのですが、

この場合の「まだあかん!」はbadの意味ではなく問題意識が高いからこその回答で、見えている風景が作業者とは全く違います。


日本人の仕事はこの職人魂から湧き出る「改善」があるからこそ世界から必要とされるのだと思っています。


WBCで2年連続の優勝を果した日本野球。

欧米人と比べて、スピード、パワー、体格など、各ポイントで比較すれば劣る日本人が世界の頂点を2度も達成した。


なぜなのか?


ここに、私は野球人としての職人魂を感じるし、世界に通じる方法論が確立された瞬間だったようにも思います。

柔道や野球でも「なんで毎日走らされるねん!!こんな事するために入部したんとちゃうわ!!」

と辞めていたら本当の醍醐味は味わえないままに終わってしまいます。


縁があって就いた仕事なら天職と思えるまで高めたい。


「逃げない」「ごまかさない」「自分に嘘をつかない」

を基本に作業者から職人へと成長していきたいものです。
そしてオリンピックやWBCでの活躍に匹敵するような職人冥利を味わいたいものです。