昨夜のボクシング
29日、内藤大助(35)対亀田興毅(23)のWBCダブルタイトルマッチが行われたのをテレビで見ていた。
あの試合は通常見る試合とはまったく違い、直前まで‘早く見たい気持ち’と‘見たくない気持ち’が交錯し、何とも複雑な心境だった。
理由は、世間的には亀田興毅がヒール(Heel)に見えるから、『内藤大助頑張れ!!』と観られがちだが、
弟が負けて、亀田興毅まで負けたら、多分マスコミを中心に物凄い必要以上のバッシングを浴びるんだろうなぁ~と思うと、あのリングに上がるプレッシャーは計り知れない。
ビックマウスの内側では自身のボクシング人生だけでなく、親兄弟の未来までを懸けて今日を迎えたんだと思うと応援したくなる。
また、内藤大助選手も直向な努力の積み重ねでココまで上り詰めたのだから、‘負ければ引退’では無いにしろチャンピオンのまま有終の美というか、最後を立派に締め括らせてあげたいとも思ってしまう。
どちらにしても、どちらか1人しか残れない。
勝負の厳しさ、とは言うものの本当に手に汗握る。
もっとエンターテイメントとして楽しんだらいいのだろうが、我ながら不器用に出来ている。
試合が始まり、1ラウンドから感心したのが亀田興毅のボクシング。
試合前までの発言や行動とは真逆のボクシング。
基本に忠実というか、基礎練習を信じられない位反復したと思う。
内藤大助選手からのプレッシャーやトリッキーな動きにも迷わず、崩さず、愚直なまでに今までの練習(親父への信頼)を信じて。心の強さに改めて感動した。
結果は判定3-0で勝ち、亀田興毅が新王者となった。
試合後の私の感想は「安心」という表現が一番ピッタリとくる。
実力・能力共に高い若者がこれからのボクシングを引っ張ってくれる。
若きリーダーの誕生、世代交代ともちょっと違う、
真直ぐな青年がバッシングから開放された(本人が実力で勝ち取った)安心感からきたモノだと思う
昔、町内には口の悪いおっさんとか居た。
‘取っ付き難いが話せばとても善い人’みたいな。
亀田家からは懐かしい日本すら感じる。
過去と未来の融合、この先に、世界と闘う未来の日本型があるのかもしれない。
日本人前人未到の三階級制覇に向けて応援したい。