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新年のご挨拶

新年 おめでとうございます。

皆様方におかれましては、ご家族様をはじめ従業員ご一同様お揃いで、お健やかに新年をお迎えになられましたことと、謹んでお慶び申し上げます。皆様に支えて頂き 令和4年(皇紀2682年)を
無事に終えることができました。改めて御礼申し上げます。

約三年に亘り続いたコロナ禍によって疲弊していた社会もいよいよ一区切りが見えてきたのか、
日本政府は年末年始の行動規制も行わず、人々が自由に行き来できるようになりました。
企業も観光娯楽分野も国内外共に活気を取り戻したのは誠に嬉しいことでした。

昨年私が特に感動したことといえば、年末に開催されたサッカー W杯 カタール大会での出来事があります。
日本代表チームの素晴らしい成果は世界中を驚かせましたが、その勝敗だけにとどまらず、
更に名声を高めたのが選手一同の端正な行動や、日本人サポーターによる清掃活動等々が
海外メディアに取り上げられて称賛されたことでした。
「飛ぶ鳥跡をにごさず」の如く、日本人として誇りに感じました。

また、優勝したアルゼンチン代表選手団の凱旋パレードでは、100万人を超える人たちで通りが
埋め尽くされたニュース映像を見て、人のエネルギーって凄まじいな!と感じたと同時に、
映るアルゼンチン国民は完全にノーマスク。日本との違いにも大変驚きました。
日本でも1日も早く、マスクを付けなくても良い日常が戻ることを期待したいと強く願ったことを思い出します。

しかしながら、国内のコロナ感染者数はいまだに増減を繰り返しており、予断を許さない状態で
あります。
弊社においては、染料や薬剤といった材料費の高騰だけでなく、調達困難、絹糸の入手困難と
いった今まで悩むことがなかった課題までが現れてきましたので、卯年=飛躍・向上の年 には
期待をしつつも、焦る気持ちを押し殺し、慌てることなく、慎重に、慎重に、様子を伺い、静かに「飛躍の時に向けて準備する」一年になると考えています。

弊社の使命は絹文化を残すことであり、そのために必要な技術、道具、職人を絶やさぬことでありますから、コロナ禍においても歩みを止めぬ精神は変わりなく、耐えるではなく、エネルギーを
溜めることに重きをおきます。
例えるならば、花は咲いていなくても、土の中で根を広げ養分を蓄える植物のように、
永年の慣習、当たり前になっている事を見直し、聞き直し、できる限りシンプルに戻しながら
備え、そして、いつもと変わらぬ仕事をいつも通りに続けられる会社であり続けて参ります。

新しい年を迎えた京都の元旦は、年末の全国的な大雪が嘘のように霧もなく暖かく晴れました。
年末の掃除で清々しくなり、鏡餅とお神酒を供えた静かな工場内にひとり佇むと、多くの支えが
あってこそ、続けられている事に気付きます。
伝統や文化に包まれる豊かな国を、これからも豊かな国であり続けるために。
そして共に働く仲間、必要な材料を供給して下さる仕入先の皆様、信頼して仕事を任せて下さる
取引先の方々、地元地域の多くの方々にもご安心頂けるよう、利他心を持って尽力する所存です。

今年も社員と共に、精一杯尽くして参りますので 何卒宜しくお願い致します。

最後になりますが、皆様のご健康とご多幸、そして事業が益々継続・発展しますことを心から祈念申し上げます。
 
令和5年(皇紀2683年/西暦2023年)1月5日
株式会社 山嘉精練 代表取締役 山内伸介

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