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2011年6月28日  半月紋

皆さんこんにちは、先週はもう夏でしたね。

さて、かいこ達はみんな繭になってしまったので、様子にあまり変化がありません。

 

 

ですので今回は、依然撮影したかいこ達の写真を使って、ふと思った疑問を調べていきたいと思います。

 

 

みなさん、かいこの背中にあるこの模様は何だと思いますか?

調べてみると「半月紋」と呼ばれているそうです。

確かにお月さまにも見えますね。半月というよりは三日月にも見えますけどね。

でも、いったい何の為にあるのでしょう??

同じ品種でも模様が違うのもいるので、オシャレをしているのでしょうか?

 

 

かいこの体色の謎に迫った際に、読んでいた資料によると・・・

詳しいことは分かっていないそうです!

専門家も分かっていないなんて・・・ならば、意地でも調べてやろうじゃないですか。

かなり時間をかけて調べました。

すると、大体、次の様な説明に落ち着きました。

・半月紋の出現は、優性遺伝によるものである。
(かいこの種類によって形や模様が違うのはこの為)
・目のように見える模様は眼状紋と呼ばれていて、敵を威嚇する為にある。
・眼状紋のあるところは、実は頭ではなく、胸。
・かいこは敵を威嚇する際に胸(眼状紋)と背中(半月紋)を膨らませて
体を大きく見せる。

 

 

うーん・・・要は擬態ということでしょうか?

さらに、それの裏付けとして東京大学の偉い先生の論文に、次の一節がありました。

 

東京回遊録ブログ より画像引用

 

「背中の中央に2対ある半月紋は、馬のひづめの跡のようであり

見方によっては目玉の一部と見えなくもない。実際、数あるかいこの遺伝系統をうまくかけ合わせると

立派な目玉模様が背中に浮かびあがるという。

こうなると補食者の鳥にとっては馬というより蛇の如く見え、襲う気力も失せるやもしれない。」

 

どうやら、背中の模様は外敵から身を守る擬態と考えて間違いなさそうですね。

でもですよ、疑問が残ります。

以前、養蚕の歴史を取り上げた際に、「かいこは人の手無しでは生きられなくなった」

と学びました。しかも、家の中で飼っているわけです。鳥などの外敵はいないんじゃあ・・・?

 

絹の会 HPより引用

この疑問に内藤君が明確な答えをくれました

「先祖がえりか、進化のなごりじゃないですか?」

間違いない!!それに違いない!!

はぁ~すっきりしました。

 

かいこの様子も繭になってしまい、あまり変化はなくなりましたが、

次回の更新も楽しみに待っていてくださいね。