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2009年6月16日  蜘蛛の時間

皆様こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。

桑とかいこの成長をお伝えいたします。

それでは35日目のレポートを御覧下さい。

 

6月16日(火)晴れ一時雷雨

本日は突然の雷雨に見舞われました。

雨はそれほど降らず、雷鳴がひどく続いていました。

 

外気温 34℃  外湿度 38%

 

 

新芽周辺の葉は取らず、濃い緑色をした大きい葉を与えていますのでご覧のとおり、寂しい状態になっています。

このままではかいこがまぶしに移動するまでの食事が不足する恐れが出てまいりました。

食料難が先か、糸を吐き出すのが先か・・・会長も毎日「心配だ」と口にしています。

葉がなくても丈は伸び続けています。

 

飼育室温度 30.5℃ 飼育室湿度 56%

飼育箱1には一頭がまぶしに入る準備をしています。

 

飼育箱2にはまだどの子も登ってきていません。

 

飼育箱1のまぶしに登った蚕ですが、糸を吐き出す様子はありませんでした。

 

まぶしの下の飼育箱には、桑の葉の食べかすをせっせと探しては食べるかいこがたくさんいました。

 

すぐにお腹が減る、と言うより、食べても食べてもずっと空腹であるかのような食欲です。

会長曰く「かいこを飼うのに必要な桑の葉の量がだいたい分かってきた」とのこと。

今後、このレポートが参考になる日がくることを願います。

 

ここで突然で申し訳ありませんが、少しだけ「蜘蛛の時間」を。

 

 

すでにまぶしには、蜘蛛の巣が張られていました。

 

撮影時に飼育している部屋に入ると、顔にまとわりついてしまいます。

まぶしを板に固定している釘のそばにも、いろんな種類の蜘蛛がいます。

 

 

まさかかいこを襲うことはないと思います。

ちなみにかいこが糸を吐くのは口元にある「吐糸口」。

蜘蛛の場合はは腹部後端にある「出糸突起」の先端の「出糸管」から糸を出します。

Wikipediaにはこんな興味深いことも記述されています。

 

『糸の組成はタンパク質分子の連鎖で、強度は同じ太さの鋼鉄の5倍、伸縮率はナイロンの2倍もある。

鉛筆程度の太さの糸で作られた巣を用いれば、理論上は飛行機を受け止めることができるほどである。

そのため、近年では繊維目的で人工的にクモの糸を生成する研究も行われている。』

 

かいこや蜘蛛が吐き出す糸は、膨大なエネルギー消費の中作られる「化学繊維」とは違い

自然から生み出される「天然繊維」なのです。

新たな天然繊維が弊社の一室から生み出される日が待ち遠しいです。

貴重なお時間ありがとうございました。

 

孵化からの日数・・・33日
体長・・・・・・・・73mm

では、次回レポートをお楽しみに