絹糸の精練・染色の達人 シルクエキスパート

精練・染色技術紹介「ソフト巻き」

生糸研究室

ソフト巻き

チーズ精練・染色の要はこのソフト巻き。 絹糸を最適な硬さに巻き、精練・染色時のトラブルを防ぎます。

弊社がチーズという技法を導入する時に、
染色の機械以上に気を使ったのがこのソフト巻きでした。

デリケートな素材である絹糸は、人の手で触れる 回数が少ないほど傷みも少なくてすみます。

その点、チーズは水が通る専用のボビンに糸を
巻きつけた状態で精練染色を行うため、綛(カセ)に比べ
糸を触る機会が極端に少なく、糸繰りという工程自体を
省くことができます。

また、液中に沈めた状態で全ての加工を行うため
糸に掛かる負担も少なくて済みます。

ですから何とかチーズで
精練染色出来ないかと考えました。

しかし、絹のチーズ精練染色は、困難な理由があったのです。
まず、チーズの状態でご依頼いただいた場合では、
1つのロットでも巻きの硬さがまちまちだったのです。

糸をボビンに強く巻き付けすぎると、
糸の持つ伸度がなくなり風合いが損なわれますし、薬剤も均等に通りません。
弱く巻きつけると約25%も練減りするので糸がボビンからズレ落ちてしまい、
糸のない部分から薬剤が流れ出てしまいます。
強撚糸になると逆にボビンを締め付けてしまいます。

また、硬さが異なるチーズを一緒に精練染色すると、
ムラができたりして、品質を保つことができないのです。
チーズでの精練染色は巻きの状態が、
品質に大変大きな影響を与えます。

しかし、外注に巻きの硬さまで指定し
お願いする事が出来ない状況でした。

そういった問題を解決するために、
社内で管理する事にし、20年ほど前にテスト機として
ソフト巻き機を導入いたしました。その後、様々な難解なご依頼や問題を解決することや
短納期化を実現するために増設を繰り返し現在に至ります。

お陰様で現在ではトラバス式のソフト巻き機が56垂設置され、
様々な絹糸が最適な硬さに巻かれております。

弊社のソフト巻きは糸の種類・太さ・撚糸ごとに
多くのデーターが蓄積されております。

その豊富なデーターとそれを管理してきた経験豊かなスタッフにより
ご依頼内容にマッチしたベストなソフト巻きを実現致します。



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